2014年11月のエントリー 一覧

思いがけず「高砂」に長居してしまったけど、まだまだ夜はこれから。午前中に歩いて気になった怪しい横丁に行ってみることにしました。

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あとで調べてみたら、ここは「金沢中央味食街」とよばれている横丁なのだそうです。バラックのような造りの味のある飲み屋が、20件ほど並んでいます。

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いや、それにしても、何の前情報もなく飛び込みでこの辺りの飲み屋に入るのは、なかなか勇気がいりました。。。(^^;)  さんざん迷った挙句、自分の勘だけを頼りに、適当に選んだ小料理屋に入ってみることに。カウンターだけ6席の小さなお店。「いらっしゃい」と言ってくれた女将さんの優しい笑顔を見たら、安心して腰を落ち着けることができました。

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料理はおまかせ。どれも丁寧に作りこんだ料理で、なかでも豚足がとても食べ応えあって美味しかった。隣に座った常連さん(金沢美人さん)との話も楽しかったし。値段も意外にリーズナブル。とてもいい店でした。

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なぜかこの横丁を歩いてる人まで、昭和な空気感が漂ってるように見えるから不思議。。

「金沢中央味食街」は、見た目が怪しい感じだけど、観光客相手にぼったりすることのない良心的な店ばかりなのだそうです。片町を歩くことあったら、ぜひこの横丁の飲み屋に飛び込みで入ってみてください。

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金沢おでんと金沢中央味食街の小料理屋で、たらふく食べて飲んだので、そこで打ち止めにすればいいのだけど・・・飲み屋街を歩いているとつい寄り道したくなります。。。この日は日曜日ということで、片町新天地の飲み屋は閉まってる店が多かったのが残念。狙っていたお店も閉まってました。

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さてどうしようかとぶらぶら歩いていたら、ふと「たこ焼」と書かれた赤提灯に足が止まりました。見た目はおそらくBARなんだけど、たこやき屋??・・・気になるので入ってみました。

低い天井の入り口をくぐると、カウンター5〜6席程度の小さなスペース。つまみのメニューはたこ焼きのみ! その潔さに感心してしまう。。。

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置いてる酒は主に焼酎。銘柄の品揃えが特に多いわけではないけれど、セレクションのセンスがいいと感じました。私が選んだのは「錫釜(すずがま)」。はじめて飲みましたが、芳醇で深みがあってかなり旨い焼酎♪

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肝心のたこ焼きも素晴らしく美味しかった。ふわふわクリーミーな食感に仕上がっていて、喩えようがなく独特な味わい。店主のオリジナルで、自分好みで作っていたらこうなったんだとか。テイクアウトだけの客も多く、固定ファンも多いようです。店主はスキンヘッドの出で立ちで、最初は怖い人かと思ったけど、とても温和で人当たりがいい。このお店もまた機会あれば再訪したい。

新天地の「遊楽寺」というお店。→kanazawa-shintenchi.com/yurakuji.html

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この夜飲んだお店はどれもみんな料理美味しくて、居心地よくって、また行きたいお店ばかり。こまったな。またすぐにでも金沢行きたくなってしまう。。(^^;)

21世紀美術館でのライブのあとは、一人で金沢の夜の街へと繰り出しました。

最初の一軒目は金沢おでんの大衆酒場「高砂」。ここは事前にチェック済。酒場好きには有名な店のようで、吉田類の酒場放浪記でも紹介されたそうです。地元でも大変な人気店のようで、店内はいつも満席。ただ長居しない客も多いので、私は運良くすぐにお店に入れました。

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私が陣取ったカウンター席はおでんの真ん前。この光景は酒飲みにはたまりませんね。。。(^-^)

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金沢おでんがどういうものかイマイチわかっていないのですが、おでんネタにはぱっと見でよくわからないものがいろいろ。バイ貝なんてのもありました。人気のネタのようで、このバイ貝の大きさにちょっとびっくり。

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もちろん西方面のおでんには、牛すじが欠かせませんね。鍋いっぱいの牛スジに見とれてしまいました。。。(^-^) カウンターで並んだ客同士との話もはずみ、明るい女将さんの対応も心地良くて、とても美味しい酒を楽しむことができました。少しつまんですぐ次の店に行くつもりが、結構たくさん食べてしまった。。また金沢に行くことあれば再訪したい。とても気に入ったお店。

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私が金沢へ行ったのは、21世紀美術館で開催された「粟津潔、マクリヒロゲル 1 美術が野を走る」の展示と、「高橋悠治×笹久保伸、青木大輔、Irma OSNO/秩父前衛派 パフォーマンス」を目撃するためでした。開演までのしばしの時間、期待に胸が高まります。。

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10月12日、18時15分。いよいよ開演。円形の展示会場のフロアには、不規則に張り巡らされたロープと石。そこに観客も演奏者もランダムに陣取ると、もはや観客という立場で傍観してるだけではいられないことを気付かされます。おもむろに笹久保伸さんのギターが鳴り響き、青木大輔さんが奏するサンポーニャの激しい音がからみつく。異世界へと誘われようなイルマさんのハイトーン・ヴォーカルが響き渡ると、会場は異様な熱気に包まれました。そして高橋悠治が姿を現わすと、会場内の空気の緊張感がさらに高まりました。ピアノの前に座った途端に前置きもなくいきなりの演奏。その一音一音の力強さに圧倒されます。。

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様々な音が折り重なって融合し、ぶつかりあい、もつれあって、収束しつつ広がっていく。会場内の私たちはその音の洪水に翻弄され、ずっと胸ぐらをつかまれて揺さぶられているような感覚。トータルで1時間ほどの演奏でしたが、終始張り詰めた緊張感のみなぎった、素晴らしいライブパフォーマンスでした。この日、この場所で、この瞬間に立ち会えて、本当に良かった。思い切って遠出した甲斐がありました。

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