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とうとう旅の最終日。。。かなり旅の疲れが溜まってたけれど、荷造りは前日のうちにすませておいて、この日もがんばって早起き。午後早めの時間に出発の飛行機だったのであまり時間はなかったのですが、ホテルから近いハレス市場にもう一度行ってきました。

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これは「シャコティス」という、リトアニアの伝統的なお菓子。ドイツのバウムクーヘンに似てますが、このシャコティスの方が歴史は古いそうです。お土産に買って帰りたかったのですが、すでにスーツケースはパンパンな状態。残念ながらあきらめました・・・。

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市場の一角にあった総菜売場。ここで選んだものをその場で食べる事もできます。朝食を食べにきている地元の人たちに交じって、私たちもリトアニアらしい料理をいくつかピックアップ。ヴィリュスでの最後の楽しい思い出となりました。

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ヴィリニュス駅から空港へは、この最新型の列車で行くことができます。空港まで10分足らずの所要時間。ホームからはエレベーターで地上まで上がり、そこから空港までを少しの距離歩きますが、荷物移動用のカートも置いてあるし、駅から空港へのアクセスはかなり快適でした。

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ヴィリニュス空港はとてもこじんまりとしてるので、手続きのカウンターを探して焦ったりすることはないのですが、お土産を買ったりするお店も少なくて、余裕もって空港に到着するとかなり時間を持て余します...。

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やることもないので売店をぶらぶら。子ども向けの本のコーナーに、キティちゃんの絵の付録がついてる雑誌を発見。リトアニアでもキティが人気なんでしょうかね。

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チェックインをすませ、出発ロビー内のカフェでリトアニアビールの飲み納め。バルト三国のビールはどれもみんな、本当にうまかったなぁ。。。

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ヴィリニュス空港から再びコペンハーゲンの空港を経由して帰国。10日間に渡るバルト三国の旅は、これでおしまい。こうやって書き綴ってみると盛りだくさんの内容でしたが、旅してる間は毎日があっという間。もっともっといろんなところ見て回りたかったけど、ヨーロッパ初心者の私にとってはこれ以上にない充実した旅となりました。

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さて、今回の「バルト三国の旅」の感想まとめ。。
エストニア、ラトビア、リトアニアを回ってみてまず感じたのは、三国とも街全体にとても活気があって、人の表情が明るいこと。苦難を極めた社会主義時代から完全に脱却し、国全体が急激に成長しているだと実感しました。どこに行っても治安は非常に良くて、とても快適な旅を続けることができます。

そしてもうひとつ。当たり前のことかもしれないけど、「バルト三国」といってもそれぞれが違う個性を持つ国であることを実感できました。エストニアは、気候風土や文化的にもフィンランドと重なる要素が多く、バルト海沿岸諸国というより北欧の国なのだという印象。それに対してラトビアのリガは明るくて開放的な都会。その重層的な街並のあちこちにドイツの面影を色濃く感じます。リトアニアは中欧ヨーロッパの街並と似ているように感じたけど、一方で西欧キリスト教世界とは異質な世界観も根深く残しているようにも感じました。

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エストニア、タリンのラエコヤ広場。さっきまで晴れていたのに突然雨が降ってきたりします。

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ラトビア、リガの通りがかりのビヤホール。ラテン系?と思わせる陽気な若者たちが手を振ってくれました。

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リトアニア、カウナス新市街の洗練された街並。リトアニアは美人が多い国。。

途中の記事で書いた通り、当初はリトアニアに行くことが目的だったのですが、直前で計画を変更してバルト三国とフィンランドを回ることにして本当に良かったと思ってます。本やTVなどで「知る」ことと、実際に自分の目で見て感じてみて「知る」こととは、とてつもなく大きな違いがあるのだと実感しました。旅行のあとで学んだことでもあるですが、三つの国はそれぞれが異なる民族的ルーツと歴史的背景を持っていて、現在の国の形ができるまでの変遷はとても複雑。にもかかわらず、それを漠然としたイメージでひとまとめにされることを、彼ら自身はあまり好ましく思っていないそうです。「バルト三国」という言葉を使う時にはそのことを心の片隅に置いた方が良いと思うし、その上でそれぞれに「共通するもの/違うもの」を丁寧に見て行くことが大事なのだと今は思っています。

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ところで、四つの国を巡ってみて私が一番気に入ったのは、実はエストニアでした。タリンのあの幻想的な街並が大好きになったし、工芸品や雑貨などに見るセンスの良さと、先鋭的なアートとの親和性の高さにとても興味を感じたからです。2011年の9月末にバルト三国を旅行して、その2ヶ月後に「日本・バルト三国国交樹立90周年&国交回復20周年」を祝う「Baltic Week」という催しがあって、コンサートや物品販売など様々な催しが集中的に開催されていました。タイミング良くそのような記念事業に参加することができたのは、とても幸運な出来事。そしていつの間にやら「日本・エストニア友好協会」の会員になっていました。。(笑)。その後も友好協会主催の様々なイベント等を通じて、素晴しい出会いや刺激的で充実した体験に恵まれています。

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日本・エストニア友好協会のクリスマス会(2013)。駐日エストニア特命全権大使のタサ氏をお招きして。

私が旅行したのは2011年でしたが、その後のたった三年の間にもバルト三国に関する書籍が増え、ネット検索でヒットする国内サイトやブログも格段に多くなっています。でも、まだまだ情報が少なくて、日本からは「遠い国」という印象。これからはじめて行く人に、ちょっとでも参考になればと思って、長々と旅行記を綴ってみました。三年前のことなので、記憶が曖昧な部分もあるのですが・・・もしも間違ってる内容があったらご容赦ください。 おそらく多くの人が想像してるよりも、とても快適に旅を楽しめる国だと思います。世界遺産の街並があり、地方に行けば雄大な自然が広がっていて、数多くの観光資源を有した国々です。パリやロンドン、ローマ等の巨大観光都市に行くのとはまた違う魅力が溢れていると思います。機会あれば、ぜひ訪れてみてください!〈おしまい〉